作品紹介

大塚亮治の作品は、舞台面、飾り面、木彫、ブロンズ像など多岐にわたっています。

ここでは、数ある作品のうち一部をご紹介いたします。


童(にっ)

幼な児の無心な笑顔に、

なんと大人は救われているのだろう。

本当は自分もそうなれるのに。

若い男

現代の若者、そのたくましさ、力強さ、

さわやかさをイチローの顔で表現してみた。


偉大な自然の力は、神としても崇められる存在。

力と烈しさを表現した。

風が動きを生むのか、動きが風を生むのか。

じっとしてみると、いろんな風を感じる。


庶民の幸福な老い方として、

こんなふうに年を重ねられたらいいな、

と思いつつ創作。

「どんなに年をとっても、

若い者には負けやせん」

そんな声が聞こえてきそうな

老いてなお元気な老人。


リア王

能を海外に紹介しようと活動した

宗片邦義氏の英語能のために創作。

「世界における日本の演劇」展の

米国ポスターに使用された。

ハムレット

日本人にはない骨格。

宗片邦義氏の英語能のために創作。


荒馬

故和泉元秀氏がシェイクスピアの

「じゃじゃ馬ならし」から創作した

狂言のために創作。

顔への当て方や大きさが特別で、

軽量化と視野の確保に苦労した作品。

迦楼羅

獅子とともに、

伎楽面の中で人間でないものの一つ。

うねるような形の流れは

能狂言面につながっていく。


絶対に爆発させてはいけない憎しみを、

懸命に耐える女の面。

ロバ

故和泉元秀氏の創作狂言シェイクスピアの

「真夏の夜の夢」のために創作。

現三宅藤九郎氏が使用した。

本来は横にある目の位置、

毛足の表現などに苦労した。


笑いの神

豪快な笑顔の故和泉元秀氏を偲んで。

一枚の写真から創作。

和泉元彌氏によって狂言「福の神」に使われた。

狂言「茸」のために創作。

椎茸から発想し、そのまま形にしてみた。


彫刻(木彫・ブロンズ)


※ ブロンズ作品以外は、いずれも大塚亮治作品集第1弾「面の世界 伎楽面から創作面まで」に収録。